子どもに対して、「いろんなことに興味を持ってほしい」「世界を広げて欲しい」と思いますよね。
私もそう思っています。
でもこの記事を見てくださる方はきっと「うちの子の興味を広げるのは難しいなあ」と感じているのではないかと思います。
この記事では、不安が強い子どもの興味を広げる方法を、不安強めの我が子のエピソードを交えながら、元保育士で特性ありのれもんが紹介します。
- 息子…記事執筆当時3歳。発達がゆっくりな傾向で、ASD傾向あり。電車オタクになりつつある。不安感強めで、初めてのものはあまり触れたくない派。
- 親(れもん)…1987年生まれ。軽いASD/ADHD持ち。健常者にまみれて生活しています。抗不安薬服用中。保育士10年経験。子どもの話を聞くのが好き。
\ 息子の様子は下の記事でも取り上げています。/
不安強めの子の興味を広げる方法
不安が強い子どもに対して、やみくもに誘っても、なかなか色良い返事がもらえないですよね。
そんな時はどうしたらいいのでしょうか?
結論から言うと、今ある興味や安心材料に沿って少しずつ世界を広げることがいちばんの近道ではないかなと思います。
近道になりそうな方法を
- 好きから広げる
- 目に入るものから広げる
- 体験で広げる
という項目に分けて、それぞれご紹介します。
好きから広げる
子ども自身が今持っている「好き!」の興味から広げる方法です。
好きなものに関連したものを紹介したり取り入れてみたりすることで、好きの範囲を少しずつ広げていきます。
広げ方によっては、関連性がなさそうな遠いジャンルのものへの興味へとつなげることが可能です。
息子の場合
電車ラブ!から文具へと興味が広がりました。
好きなもの | → | 広がった興味 |
電車 | → | 文具 |
どういう道のりでそうなったかと言うと…
- 好きなものの経験値を積む
- 好きなものから少しだけ広げる
の順番で広げることに成功しました。以下で解説します。
1.好きなものの経験値を踏む
電車好きな鈴川絢子さんのYouTube動画を観ました。
「ここ行ってみたいね~」とさりげなく誘って実際に行ってみました。
この、「誘って行ってみる」を何回か繰り返しました。
そうすることで「電車に乗って面白そうなところへ行ってみる」という経験値が上がります。
2.好きなものから少しだけ広げる
上記の経験値が上がったころ、息子にちょっとしたお願いをします。
○○駅(知っている駅の名前)の本屋さんに行きたいから一緒に来て欲しいんだ~
知っている駅名で親近感を持たせつつ、「絵本もあるよ、電車の本もきっとあるよ」と言いながら
無事に誘い出し成功!
到着した本屋の文具コーナーにて、セロハンテープ等丸いものが目に入り、そこで小一時間眺めることに。見たことのある文具がきれいに並べられていて、かつ種類の豊富さに何か刺さるものがあったのか、じっと見入っていました。
次第に「電車に乗って○○に行きたい」と言うようになった
上記のように興味が広がり、今では、「電車で○○に行って△△するの」というレベルになりました。
他にも電車では以下のような事も学んでいます。
- ひらがな、漢字(駅名から)
- エスカレーター、エレベーターの乗り方
- 運転士や車掌さん等「人」への意識
- 「車内ではマスクを付けよう」と促し、マスクが付けられるようになった
「好き」ってほんとにすごい!
目に入るものから広げる
絵本や遊具、動画など視覚的に訴えて興味関心を刺激します。
子どもの好きな色や形のものを置いて、そこを興味の入り口にするのも良いかもしれません。
ただやみくもにたくさん置いてしまうと、興味があっても情報が多すぎて選べないことがあります。
大人が数点選んで置いておくと情報がすっきりして選びやすいでしょう。
スッキリ見えるくらいの量がポイントです!
息子の場合
息子には大きく2つ、試してみました。
- 絵本棚を設置
- こどもちゃれんじ
その結果としては、以下の通りです。けっこう広がりました!
視覚効果 | → | 広がった興味 |
絵本棚 | → | 『おでかけのまえに』 英語の本 |
こどもちゃれんじ | → | 動物・シール・ワーク等 |
次項で具体的な方法を紹介します。
絵本棚を設置
絵本は気軽に世界を広げられるものの一つですね。
視覚的に絵本を手に取ってもらおうと、こちらの絵本棚を用意しました。
この絵本棚は、表紙が見えるのが一番のいい所で、下段にはストックとして本をたくさん置くこともできます。
角も丸く加工されているので安全ではありますが、我が家では念のため、ヘリ部分にもクッションを追加しました。
最初は、目新しさから色々手に取って見ていましたが、しばらくしたら、やはり見向きとしないオブジェと化してしまいました。
それぞれの表紙が見えるくらいの量にしぼって設置すると、再度興味を示しました。
下に余った本を並べて、定期的に取り換えることで新鮮さが加わって、また興味を引く、と言う仕掛けです。
英語の絵本やおでかけのまえにといった名作絵本など、少しずつ手に取っています。
こどもちゃれんじ
また、通信教育も、視覚的に訴える教材が多いのでおすすめです。
息子は【こどもちゃれんじ】 の2歳児向け「ポケット」を受講。しまじろうやみみりんが乗っているタッチペンで苦手とする動物を少しずつ覚えることができました。
こどもちゃれんじは、子どもが好きそうなおもちゃに教育効果をちりばめた「エデュトイ」が得意。
興味の幅が狭い息子も、それなりに反応して楽しく遊べました。
特にタッチペンで取り組むワークは、子どもにも扱いやすい薄い冊子で、量もちょうどよいらしく、息子はほぼ全ページ取り組むことができました。
市販のワークを楽しんでやっている今の姿を見ると、本格的なワークをする前の導入にぴったりだったんだなと思います。
発達に沿って必要なことを遊びながら教えてくれるので、はまれば教育効果抜群だと思います!
辞めたくなったら電話一本で解約でき、再開したい時にはすぐに再開できたのでとてもよかったです。
我が家は2回解約していますが(笑)、どちらもすぐに繋がりました!
通信教育は、一度始めたら長く続けて欲しいし、辞めたらそれっきりなイメージがしますが、こどもちゃれんじは、途中で止めたりまた再開したりと、五月雨的な受講もできるので、息子みたいなタイプにも向いているなと思います。
↓こちらにバナーを貼りましたので、気になる方はチェックしてみてください。
体験して広げる
世の中には、「お絵描き体験」「アフスレチック体験」など、試しにやってみることのできる場が増えましたね。
しかし、不安が強い子どもは、そもそも体験に行くのが難しいことも多いと思います。
子どもが「行ってみよう」という気持ちになるより先に、不安な気持ちが先行して壁となってしまうからだと思います。
そこで、以下のような方法を行うと、不安な気持ちが少し楽になることがあります。
- 事前の情報提供
- ポジティブな言葉とサポート
- 大人も一緒に参加して、安心感を提供する
これは、私も保育士時代によくやっていたことで、参加しずらい子が参加してみようという気持ちになったりしました。今でも、より距離が近い息子にも効果があると感じています。
実体験も交えながら各項目を解説します。
1. 事前の情報提供
5W1Hの疑問符を使って、
「だれと」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」「どのように」
を子どもに分かるように伝えると、いくらか不安感が軽減します。
紹介動画を一緒に見るのも効果的です。
息子の場合
3歳という年齢と息子の不安な様子から、そばに親がいれば不安感が少なく、楽しく通う経験ができれば世界もさらに広がるんじゃないかとの思いで、保護者同伴必須のヤマハ音楽教室の体験に行くことに。
ヤマハ音楽教室無料体験の紹介動画を見たことで、息子が「行ってみたい」と興味を持ちました。
2. ポジティブな言葉とサポート
子どもに対して、楽しい体験が待っていることや自信を持って参加できることを伝え、ポジティブな言葉とサポートを提供します。
息子の場合
息子も「やっぱり行かない」と言い出したりもしました。
そこで、一緒にいて一緒にやるから一緒に行こう、と一緒にいるアピールをしました。
当日が楽しみになったようでひと安心。
3. 大人も一緒に参加して、安心感を提供する
当日は、子どもが安心して楽しめるよう、一緒に行く大人もできる限りそばで参加します。
身近な支えとして子どもをサポートをすることで、安心して取り組むことができます。
息子の場合
ヤマハ音楽教室では、親子同伴でレッスンできるのが我が子に合っているなと感じました。私もできる限り楽しそうに参加し、楽しい雰囲気を息子に伝えました。
当日は緊張しつつもほんの、ほんの少しみんなと合わせて手を動かしたり、エレクトーンに触ることができました…!(想像以上で感激してる)
通うことが嫌じゃなさそうなので、一年を目標に通ってみることにしました。
続けてみてこれ以上の興味が出なければすっぱりやめる予定ですが、始めようと思えるまでいけたのが、何よりすごいと感動しています。
不安の強い子の興味を広げようとするときに気を付けたいこと
前項では、不安の強い子の興味を広げる方法を3つご紹介しました。
どの方法も、身近な大人の理解とサポートが必要です。
どんな点に気をつけてサポートしたらいいか、3つにまとめて解説します。
1. 子どもをよく観察する
どんな時に嬉しそうで
どんな時に苦しそうなのか、
子どもの様子をよく観察してください。
子どもの好きなことや、今ある興味は何か、を探ります。
2. 無理強いしない
興味を広げる時、ほとんどは大人側からの働きかけが最初だと思います。
その時、「第一印象」がなにより大切になりますが、ちょっとうまく行かないこともありますよね。
例えば、
- 見た目が好きになれない、
- ちょっと気になってやってみたけど出来なかった
など、最初の印象が悪ければ、しばらく悪いままで見向きもしないでしょう。
嫌だと思ってしまったものを無理やりやらせようとすると、もっと嫌悪感が出てきてしまいますので、無理強いは禁物です。
もし嫌悪感が出てきてしまったら、関連性はあるけど別のものを小出しにして、できる、楽しいという思いが持てるようにしていきましょう。
3. 長い目で子どもの成長を見守る
成長と共に、不安に感じる事柄が変化していきます。不安感が減ってくることもあるかもしれません。
長い目で見ることで、大人の焦る気持ちが落ち着いてきませんか。
成長を待ちつつ、上記2つに取り組んだことによって分かった、「今」子どもが興味を持ちそうなものを準備してあげるといいんじゃないかなと思います。
まとめ
不安強めの子どもにおすすめの興味の広げ方を3つ、実際の例も挙げて紹介しました。
- 好きから広げる
- 目に入るものから広げる
- 体験から広げる
「好き」の気持ちは、最強だと思います。
知育や療育でも活かせそうですね。
ぜひ、この記事を参考に、お子さんの興味関心を広げていってください。
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